2020-12-18
ソウル特別市 中区 小公路112
「圜丘壇(ファングダン)」は天に祭祀を捧げた祭天壇です。韓国の祭天儀礼は三国時代から豊作を祈ったり雨ごいを行うことから始まりました。『高麗史』によると制度化された圜丘祭は、高麗・成宗の時からと伝わっています。朝鮮初期には祭天儀礼はさほど重要性を持つことができず抑制され、世祖の時代には王権強化のために圜丘祭を復活させたものの世祖10年には廃止されました。高宗が大韓帝国の皇帝に即位すると天子(皇帝)として祭天儀式を行うようになりました。今の圜丘壇は1897年(高宗34年)、高宗の皇帝即位式と祭祀を執り行えるように、昔の南別宮址につくられた壇地です。その後、壇地内には花崗岩でつくられた基壇の上に3階八角屋根の皇穹宇を1899年に増築して神位版が奉安され、1902年には高宗即位40周年を記念して皇穹宇横に石鼓壇がつくられました。日帝強占期に圜丘壇の一部を取り壊し朝鮮ホテルが建設され、現在は皇穹宇、石鼓、3つのアーチを持つ石造りの三門が残っています。
2023-04-13
ソウル特別市 松坡区 風納洞
「風納洞土城(プンナプトントソン)」は百済初期の土築城郭です。元々は周囲4キロメートルに達する大規模な土城でしたが、1925年の洪水で南西側の一部が遺失し、現在は約2.7キロメートルが残っています。土城の形態は南北に長く伸びた楕円形で東側に4ヶ所、門と思われる跡が残っています。風納里式無文土器・新羅式土器・網につける錘・糸車・紡錘車・瓦など先史時代から三国時代に至る遺物が出土したことから百済以前から人が住んでいたことがわかります。城の性格については都城である慰礼城とするものと防御城とする二つの見解があり今後も研究・調査が必要です。百済初期の重要な城として当時の姿を知ることができ、夢村土城や石村洞古墳群と関連して歴史的にも非常に価値のある遺跡です。
2020-12-24
慶尚南道 泗川市 勒島洞
+82-55-860-5800
閑麗海上国立公園は慶尚南道泗川市、巨済市、統営市、河東郡、海南郡および全羅南道麗水市にまたがっています。全体面積535.676平方キロメートルのうち、海上面積が76パーセントを占め、海洋と島々、陸地が作り出す美しい景観を一目見ようと毎年100万人以上の旅行客が訪れます。
2023-09-22
チュンチョンブク道チュンジュ市チュンジュホスロ1170
忠清北道忠州の「鶏鳴山(ケミョンサン)自然休養林」は、鶏鳴山東側に位置する忠州湖のそばにあり、景色が美しいところです。また、近くを通っている道はドライブに最適で、たくさんの人々が訪れる名所となっています。休養林内には松の木が茂って森を作っており森林浴を楽しめる他、さまざまな動物や植物を観察することができます。
2022-09-07
キョンギ道ヨンチョン郡シンソ面トンネロ1375-1
「統一の鍵」になるという意を込めて名付けられた鍵(ヨルセ)展望台は、安保教育の実践と北韓地域出身の人々の望郷の念を慰めるため、北の大地を一望できる地域・京畿道(キョンギド)漣川郡(ヨンチョングン)新西面(シンソミョン)畓谷里(タプコンニ)に陸軍鍵部隊が1998年4月11日に開設、一般向けにオープンした展望施設です。
施設を管理する軍人による身分確認の手続きを終えると、展望台へと続くバリケードが取り除かれ、展望台に上がることができます。展望台に上ると、青い新緑が生い茂る北の大地が一望できますが、ここからの写真撮影は禁止されています。
鍵展望台内にある展示室には北韓の生活用品や軍事装備品が展示されており、北韓の暮らしぶりを垣間見ることができます。展望台のそばには教会、聖堂、法堂など平和統一を祈願できる各宗教施設があります。
鍵展望台は南方限界線のすぐ手前にあり、南北分断の痛みを、どこよりも実感できる場所です。
安保問題に関心が希薄となった若い世代に統一に対する意志や平和の大切さを再認識させてくれる重要な存在となっている鍵展望台。鉄条網の手前にある柵にはここを訪れる人々が統一への願いを書き込んだリボンが結びつけられており、風が吹くたびたなびいています。
2021-01-28
慶尚南道 咸陽郡 馬川面 白武洞路
+82-55-970-1000
1967年12月29日韓国初の国立公園に指定された智異山(チリサン)は全羅南道、全羅北道、慶尚南道の3つの道と南原市、求礼郡、河東郡、山清郡、咸陽郡の5つの市郡にまたがる大規模な国立公園です。面積は483.022平方キロメートルで、22ある国立公園のうち最も広い面積を誇る山岳型国立公園となっています。慶尚南道エリアには双磎寺、大源寺、内院寺、法界寺、七仏寺、実相寺などの寺を含め、滝や渓谷といった観光資原が豊かであり、特に咸陽エリアでは七仙渓谷、韓信渓谷が有名です。
2021-10-26
世宗特別自治市 将軍面 永平寺キル 124
永平寺(ヨンピョンサ)は、大韓仏教曹渓宗(チョゲチョン)第六教区・麻谷寺(マゴクサ)の末寺で、6つの文化財級の建造物や3つの土窟がある大韓民国伝統寺刹の修行道場です。 永平寺は小さい山にありますが、風水地理的に寺のそばにある錦江(クムガン)を遡っていく逆龍の地形といわれ、気運が強い素晴らしい場所・明堂(ミョンダン)の地と言われています。国土の7割が山である韓国では、将軍峰(チャングンボン)という名称の山の頂が数多くありますが、山自体の名前が将軍山というのは永平寺があるこの山しかありません。
険しい森も無く2時間もあれば登頂できるこの山を登ってきた、とある登山家はこのような言葉を述べました。「太白山でも感じることのなかった大きな気運や恐怖心のような警戒心を感じるほど大きな山でした。この名山に抱かれる永平寺は、この先大韓民国の国刹になることでしょう。」
ここを訪れた人々は口を揃えて気が休まると言う永平寺。ここには今でもホタルやザリガニ、タニシが棲むきれいな水や空気がある自然が残っており、そんな環境の中、静かでこじんまりとした修行の場となっているのがここ永平寺です。また永平寺の境内は、春にはオダマキの花、オキナグサの花、夏には白蓮、秋にはシベリアノギクの花など、さまざまな野花が先を争って咲き誇る花の宮殿でもあります。
2020-11-19
京畿道 加平郡 上面 セムゴルキル159-50
+82-31-585-3855
「白蓮寺(ペンニョンサ)」は京畿道加平郡上面連下里の祝霊山にある大韓仏教曹渓宗第25教区・奉先寺の末寺で、ゴヨウマツの森に囲まれた非常に風雅なお寺です。
前方遠くに龍門山と明智山をのぞみ、近くには大金山、左手に雲岳山、右手にチョンマ山、後ろには祝霊山とソリ山があり、まるで白い蓮華の中に埋められた格好になっていることから「白蓮寺」と呼ばれるようになったといいます。
創建されて日が浅いため宝物や文化財はありませんが、寺の裏へ約20分上ったところに加平八景のひとつ祝霊柏林があります。
2022-11-23
キョンギ道ヨンチョン郡チュン面フェンサン里
台風(テプン)展望台は天下無敵の台風部隊が1991年12月3日竣工した展望台で、ソウルから約65キロメートル、平壌(ピョンヤン)から約140キロメートル離れた京畿道(キョンギド)漣川郡(ヨンチョングン)中面(チュンミョン)ピキ山の最高峰スリ峰にあります。
当初、軍事境界線(休戦ライン)から南北それぞれ2キロメートル地点に南方限界線、北方限界線を設定していましたが、1968年に北韓が休戦ラインの近くに鉄柵を設置したため、韓国側も対抗し1978年、南方限界線以北の休戦ライン近くに部分的に鉄柵を設置しました。
台風展望台は休戦ラインまで800メートル、北韓の哨所までは1,600メートルの場所にあり、韓半島を分断する155マイルに及ぶ休戦ライン付近で北韓にもっとも近い展望台として有名です。
台風展望台のそばには国軍将兵が宗教行事などを行うための教会・聖堂・聖母像・法堂などがあるほか、北韓地域出身者で韓国戦争(1950~53年・休戦)時に戦火を逃れ南側にやってきた失郷民の望郷碑や韓国戦争戦跡碑、625(韓国戦争)参戦少年戦車兵記念碑があります。
また、展示館にはこの場所から2kmほど離れた臨津江(イムジンガン)必勝橋(ピルスンギョ)で収集された北韓の生活必需品や日用品、そして休戦以降数十回に渡り侵入してきた武装スパイが使っていた侵入装備の一部も展示されています。
2024-09-04
プサン広域市クムジョン区クムソン洞
+82-51-888-3636
「金井山(クムジョンサン)」は韓国の代表的な護国寺院「梵魚寺」と三国時代に築城された韓国最大の金井山城(史跡)があるところです。山自体はあまり大きくありませんが、森、澄んだ湧き水、奇岩絶壁が絶妙の風景を演出している釜山が誇る名山です。湧き水の出ている所が14ヶ所あり、約2,300種の木や数多くの動物が生息する動植物の楽園であると同時に東莱温泉、金剛公園、梵魚寺、国清寺、金井山城と山城村など、数多くの名所を有しています。
主な文化財
金井山城(国家指定史跡)、梵魚寺三層石塔(国家指定宝物)
梵魚寺大雄殿(国家指定宝物)、梵魚寺一柱門(釜山指定有形文化財)
梵魚寺石燈(釜山指定有形文化財)、梵魚寺幢竿支柱(釜山市指定有形文化財)